映画『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』
- 2009-11-28 (土)
- MOVIE
五木 寛之の「大河の一滴」の中に、”人は生きてさえいれば、それで素晴らしい”みたいな一文があった。
「生きることさえできれば、他のことなんてオマケみたいなもんだ」という究極の哲学である。
明石さんま的に言うなら「生きてるだけで丸儲け」であろうか?
この困難な人生を行き続ける上で、「情熱を持って生きる」ことが「生き続けるコツ」ではないかと思う。
漠然と、日々の生活のために働き、その日を暮らすのも、生き方の1つであり、否定はしない。
しかしながら、自分の人生を掛けるほどに情熱を持ってできる「何か」があれば、これほど幸せなことは無い。
こういう人は、逆境や不遇を屁とも思わないで力強く生きていける。
こういう人は、お金では買えないような幸せを感じ、かけがえの無い家族に囲まれ、素晴らしい仲間に出会うのだ。
こういう人は、自分の人生の終わりのときに「幸せだったよ、ありがとう」と呟けるのだ。
写真”ANVIL 公式HP”より
さて、映画「アンヴィル!夢を諦めきれない男たち」だが、まさにそう言う生き方のサンプルのような映画だと思った。
僕がこの映画の存在を知ったのは、2009年ラウドパークに出演した夜だった。
楽屋に出演バンドのタイムシートが張ってあり、そこに「アンヴィル」という名前を発見して、おぉ~懐かしいなと思って、その日の夜にアンヴィルを検索していて映画のことを知った。
早速、映画の予告編を観て号泣。
たかだか2分ほどの予告編ではあったけれど、みの吉には十分だった。
あの2分の予告編ですべてを理解したし、実際、映画本編を観ても予想外のエピソードは無かった。
2分の予告編では号泣したものの、本編では何の感情も湧かなかった。
誤解して欲しくないのは、この映画に感動しなかったのではない、あまりに自分の音楽人生でやってきたこととリアルに同じだったので、他人事とは思えず、あっけに取られたという感じだ。
こんな言い方も変だけれど、まるで自分を観ているような錯覚を起こした。
「ヨーロッパツアーの珍道中」「お客のいないライブ」「メジャーメイカーから時代遅れと言われ」それでも「再起を賭けてアルバムを作り」「契約の電話を待つ」などなど・・・
すべてが今まで、自分がやってきた風景そのものなのである。
「身につまされる」とはこのことである。
仮にこの映画が他の業種、例えばデザイナーであったり、パン屋さんであったり、すればもっと客観的に感情移入して感動もひとしおであったかもしれない。
人によっては、重箱の隅をつつくが如く、「いや、あの映画は完全ドキュメンタリーではないでしょ」とか言う人がいるけれど、エピソードの撮影や細かなことは抜きにして、エピソードの内容はリアルである。
確かに、ドキュメントと言いながらも、ハリウッド映画的に起承転結のはっきりした作りであるけれど、一つ一つのエピソードに嘘は無い。
映画の感動的なワンシーンで、リップスが机を叩きながら叫ぶところがある。
「絶対にロックスターになってやる!!」
この宣言は非常に大事なことである。
あのシーン、カメラに向かって叫んでいるけれど、あれは自分に向かって宣言しているのは明白。
運命とは不思議なもので、自分で心底強くそう決めると、そのように運命は進むのだ。
「引き寄せの法則」(宇宙の法則)と言うもので、「理想の自分をリアルに思い描き続けると現実化する」というのだ。
例えば、「お金持ちになりたい」と願ってはいけない、なぜなら「お金持ちになりたい」という自分がフォーカスされるからだ。
「引き寄せの法則」(宇宙の法則)的には、「俺は大金持ちだ!」と思い込まなければならない、そうすれば大金持ちへと運命は開ける・・・と言われている(笑
残高1000円しかないのに「俺は金持ちだ!」と心から思うのは難しいけれどね!
「人生、結果が大事なのではない、如何に生きるか、どんな人と出会うか、が大事なんだ
人生は長くない、今燃えろ!後悔のないように生きろ!」と言うアンヴィルのコメントに説得力を感じる!
最後に言っておきたい、
この映画に対する日本の某有名ミュージシャンのコメントの中に「誰か早くコイツ等を売ってやれよ・・・」みたいな、随分と上目線的な発言が見受けられるけれど・・・・。
勘違いしちゃいかん、このバンドは過去すでにアルバムを10枚以上、世界中で発表している世界的バンドだ。
世界のヘビーメタル界では、ある意味重鎮的な存在だ。
メタリカにしても、スレイヤーにしても、沢山アンヴィルのアイデアを拝借しているところが見受けられる。
それほど、後世のバンドに多大な影響を与えたバンドである。
はっきり言って、十分に売れていた時期もあったのだ。
ただ、ボンジョヴィやメタリカのようなモンスター級と比較すれば辛いけれど。
いかんせん・・・リップスのキャラがひょうきんで貧相なのがね・・・・(涙)
それと、今回の映画で旧譜CDがさぞかし動いたことだろうけど、旧譜CDの契約が彼らに経済的な恩恵をもたらす契約であった事を祈る。
とにもかくにも、この映画の成功で、彼らはついに名実共にスターになったであろう・・・きっと。
是非、観てほしい映画です!!
みの吉和尚
■映画『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』公式HP
http://www.uplink.co.jp/anvil/
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This Is Thirteen~夢を諦め切れない男たち~
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